2013-08-04

8.2〜4 黒部五郎岳 その圏谷に魅せられる



本来、薬師岳がメインで、黒部五郎岳はふとした思いつきで足を伸ばそうとしたってわけ。
ちょっとしんどそうではあるけど、そのまま三俣蓮華岳、双六岳を経て新穂高温泉に下山してみるのも良いかと。


薬師峠キャンプ場正面に見えるのは、北ノ俣岳と黒部五郎岳。
今回の山行では、このコバイケイソウが主役って感じ。
今年はコバイケイソウの当たり年なのだそう。


ニッコウキスゲ


コイワカガミ

キャンプ場周辺では、コバイケイソウやニッコウキスゲ、チングルマ、ハクサンイチゲ、コイワカガミ等々が咲き競っていました。

初日は、折立出立時より雨中での行動となる。
それでも、当初の予定通り薬師峠キャンプ場に到着するが雨脚は緩むことなし。
晴れ間が見え始めたのは14時前後となり、空身で薬師岳をピストンするのも微妙なタイミング、やはりこの日は薬師岳を断念。
その後、2日目は黒部五郎岳ピストン、3日目に薬師岳ピストンとし折立に下りるかと、翌日からの行程を思案するも、山行直前の思いつきでしかなかった黒部五郎岳カールがこの期に及んでやたら気になる。
なので、提出済の計画書通りの行動を優先することとした。

翌3日は終日快晴。


先ずは、太郎平小屋の方へ木道を歩みます。
昨日はガスまみれで見えなかった花々や峰々の風景に感涙。


あちこち小振りな池塘が点在しています。


コバイケイソウの群落の向こうに黒部五郎岳が映える。


太郎平小屋と太郎山


幾度も振り返りつつ薬師岳を眺めやる。


延々と咲き揃う花々を愛で、黒部の沢を取り囲む峰々を眺めやりながら、緩やかな登山道を往く。


北ノ俣岳山頂


雲海の向こうには白山が。
北ノ俣岳に至ると、笠ヶ岳、乗鞍岳、御嶽山が見えてきます


黒部五郎岳と笠ヶ岳、乗鞍岳、御嶽山

チングルマやハクサンイチゲなどなど、延々と咲き揃う花々を愛でつつ、雲ノ平と黒部の沢を取り囲む峰々を左手にずっと眺めながら緩やかな登山道を往く。
この緩やかさは何気に北アルプスらしくない。


ウサギギク


そろそろ黒部五郎岳への登りとなりますか。
しばらくするとガスが立ち込め、急な登りでは眺望なしで、肩に至る目処がたたず気分的にしんどかった。


黒部五郎岳の肩に登り切った頃にはガスも晴れ。


ザックをデポして、黒部五郎岳山頂に向かいます。


薬師岳が麗しい。


黒部五郎岳山頂


鷲羽岳から水晶岳、赤牛岳まで見渡せます。
視線を下方に転じれば、黒部五郎カールが。

黒部五郎岳の肩に戻って小休止の後、黒部五郎岳カールへと向かいます。


チングルマ


黒部五郎岳カール




晴天下の黒部五郎岳カールでは、雪解けの清冽な流れや道なりに咲き揃う花々の美しさ、その景観美にとことん魅せられましたね。


黒部五郎小舎
小舎の周辺もコバイケイソウに覆われていて、目を楽しませてくれます。

ここでテン泊とするかちょい思案するも、予定通り三俣山荘のキャンプ場へ向かうこととする。


コバイケイソウが麗しい。
黒部五郎小舎テン場から三俣蓮華岳方面へ向かう登りの手前あたり。


三俣蓮華岳への分岐あたりから見た黒部五郎岳。
歩いてきた道のりがクッキリと見やれます。


三俣山荘が見えてきました。
雪渓を越えてあと少し。
槍はやはり目を引きます。


鷲羽岳

三俣蓮華岳キャンプ場にやっとこさ到着。
予定通り、こちらでテン泊です。

三俣山荘の前からは槍ヶ岳が、その岩肌までクッキリと見えていました。
槍ヶ岳って美しいのだなあ、と再認識。

4日は初日と同様、朝から雨。

三俣蓮華岳、双六岳とピークを踏むも、ガスまみれで眺望はなし。


三俣蓮華岳山頂


双六岳山頂


双六小屋に到着。
あちらが樅沢岳、西鎌尾根方面なのか。


双六小屋にてカレーライスを食す。


ハクサンイチゲ


双六小屋から新穂高方面への登山道でも様々な花が咲き競っていました。


鏡平山荘
こんな感じですんで、当然、槍穂の眺望はなし。


わさび平小屋
ここまでザレたりガレたりがひっきりなしで、かなり足にきてます。


新穂高温泉着。
濃飛バスの高山行き最終には間に合いました。

単独のテン泊山行では1泊2日が定番なのだけれど、久方ぶり2泊3日を完遂できたことに加えて、これまでにない長い行程を歩き通せたことでの満足感は大。
なによりも黒部五郎岳にとことん魅せられる山行となりました。

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