残雪期の鳳凰三山に再訪。
できれば先達に頼ることなく独自に雪山へ赴きたい、
こちらならなんとかなるかな、
などと幾度も思案する。
いきなり積雪期というのは不味かろうと、昨秋の訪問は残雪期の今山行を前提と考えていた。
とはいえ、雪山用の靴に12本爪アイゼン、もちろんのことピッケルも、ウェアも併せてほぼ完全雪山装備で臨んだものの、雪は残るもとても積雪期って雰囲気ではなく、天候も誠にもって良好だったりし、限りなく無雪期に近い快適山行と相成った・・・。
3日夜、格安のツアーバスにて甲府に向け出立。
時節柄、不安なるも、運転手は二人搭乗していたので少し安堵。
4日早朝、名古屋在住の会友と合流し、JR甲府駅から韮崎駅へ移動。
韮崎駅から青木鉱泉行登山バスにて御座石温泉へ。
御座石温泉に登山計画書を提出し、登山口から進み往きます。
中間点の燕頭山
このあたりで出会った幼いお嬢さん方を連れた親御さんは、鳳凰小屋のテン場でも我々の隣に幕営されていまして、もしかすると常々ヤマレコで拝見してるあの方かなあ、などと考えるも挨拶を交わすだけでそこのところは訪ねなかったのだが、後日ヤマレコに記事がアップされてました。やっぱりそうでしたか。
見えてきました。
燕頭山と鳳凰小屋の中間あたりで雪道に。
鳳凰小屋のテン場。
私の個人テントを使用するのは、年初の仙丈ヶ岳山行以来のこと。
小屋のブログを参照し雨に備えるべく、今回はスノーフライではなく通常のフライシートを持ちだした。
設営直後、雨が降り出し、正解正解、と一瞬悦に入るも、しばらくすると降り止む。どちらであっても支障はなかったろう。
鳳凰小屋のテン場は、この時期であれば、よもや混みあうことはあるまいとしていたが、我々が幕営した後も次々とテントは増えていき、日の暮れる頃には様々なテントで埋め尽くされた。
ソロテントもチラホラ。昨今のテン泊ブームをあらためて実感。
5日早朝、三山を巡るべく鳳凰小屋を出立。
先ずは地蔵岳へ。
樹林帯をぬけてしばらくすると例のものが見えてきますが、ここからが長い。
地蔵岳。オベリスクは絵になりますなあ。
しばらくぶりにまみえる甲斐駒ヶ岳。
年初の仙丈ヶ岳からは直ぐそこにあるようだった。
2月の天狗岳からは南アルプスの連なりの一峰、北岳と仙丈ヶ岳の間に。
昨秋、このアングルから眺めた際は、甲斐駒の右肩に遠く槍穂高が眺めやれたのだが、本日はそこまで視界がきかず。
賽の河原。
こちらに降り立ち、もちろんのこと合掌を。
背後に甲斐駒ヶ岳が拝せます。
アカヌケ沢ノ頭へ移動しながら。
アカヌケ沢ノ頭に至ると白峰三山が眼前に。
北岳も間ノ岳も麗しい。無雪期の姿もよろしいけれど、雪を纏うとなおさら麗しい。
右手に北岳を眺めながら、三山の最高峰観音岳へ向かいます。
幾度も振り返りつつ。
仙丈ヶ岳
これまた麗しい。1月初旬には彼処にいたのだと思い出される。
無雪期にも登っておかんとね。
観音岳から薬師岳を眺めやる。
その先には富士のお山も見えてるんですけどねぇ。わからんかなあ。
薬師岳にて。
薬師岳から見た観音岳。
観音岳へ登り返します。
本日は夜叉神には下らないので、アカヌケ沢ノ頭と観音岳の中間に位置する鳳凰小屋への道へ戻ります。
こんな眺望もそろそろ見納め、またの機会に。
鳳凰小屋に帰着。
この後、しばらく休憩してテントを撤収、下山の途に。
往路と同じ、御座石温泉コースを下ります。
燕頭山から先、登りではさほど感じなかったものの、下るとなるとけっこう急登であることを実感。
それでも、昨秋、往路として使用した青木鉱泉からのドンドコ沢コースよりは幾分緩やかですね。あっちはちょっと下りでは利用したくない。
下りは、ずっと緩やかな夜叉神へのルートを利用するのがベストだと思う。今回は、GW期間中の甲府-夜叉神登山口間バスの運行がなく、仕方なく御座石温泉ルートのピストンとした次第。
高砂の湯
JR甲府駅にて次回の山行を約し会友と別れる。お疲れさんでした。
駅のコインロッカーにザックを入れ、深夜発のバスの時間まで時間を潰すことに。
御座石温泉に入れなかったので、先ず、ネットで銭湯を検索し、甲府駅にもっとも近い「高砂の湯」で入浴。
銭湯は久方ぶりだけど、この銭湯が凄かった。
狭くて古〜いままで、山梨なのに富士山の絵もなく昔の銭湯そのまま、ばりばり昭和の風情を漂わせてましたね。
今風の豪華な銭湯ではありませんが、ちゃんとお湯には入れるし、何か懐かしい気分にさせてくれるのが、旅の空での一興と申しましょうか、すぐに気に入ってしまいました。
再度、甲府で銭湯をとなった場合、私は迷わずこちらに足を向けることでしょう。
その後、一人、居酒屋で時間を潰し、0時前にこれまた格安のツアーバスに乗車、帰阪の途に。
面白かった。
2012-05-05
春の鳳凰三山へ
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