2013-08-31

カラー 空から見た北アルプス / 写真 山田 圭一



先のカラーガイドのページを繰りながら、この装丁の本って他にも見たことがあるような・・・、ということで捜索してみますと、同書がありました。
山渓カラーガイドの16巻。

私と同じ年齢の頃から山を始めて、先年、寄る年波には勝てぬ、と山歩きを引退した叔母よりまだ使えそうな山道具と地図・書籍を併せて頂戴した中の1冊。

こちらは航空写真と解説が交互に配された構成となっている。
いくつも付箋が貼られ、全体の1/4ほどのページが剥がれかけていたり、読み込まれた感がありありとうかがえる。
ナルホド、私の嵌まり様も理解してもらえるわけか。
そういえば、叔母には山行の報告も間遠になりがち。
マメに連絡せねば。

カラー 穂高岳・槍ヶ岳 / 三宅 修・山下 喜一郎・岩場 崇至



最近、古書にて入手した山関連の書籍。

山渓カラーガイドと銘打たれたシリーズ物の55巻にあたるよう。
奥付を見ると、
初版発行 昭和47年8月1日
8版発行 昭和52年5月1日
とある。

「まえがき」より一部引用、

バスに揺られて誰でも行ける上高地、気軽なサブザックで歩ける一般コースから高度の技術を要求される超一流の岩場まで、この山域には幅広く山の好きな人々を惹きつける魅力があふれている。
その魅力を、この山渓カラーガイドで整理し、再現してみたら、限られた休暇に行き場のない山恋いの心を持てあましている山仲間の、机上登山のゲレンデとして役立つのではないか、あるいは公害騒ぎの町の中に、ここだけはいつでも穏やかな山頂の憩いを感じてもらえるオアシスになりはしないか。そんな願いをこめて撮影し、まとめてみた。

とあるように、同書は所謂、山行ガイド本って感じではなく、写真ページと解説ページを交互に配した鑑賞・読み物的な内容となっている。

ページを繰り、見慣れた風景やねと眺めつつ、あんなところにこんな祠があったかしら、みたいに現在と異なる事物が写っているのは興味深い。

日本の岩場<第3版> / 小森 康行



最近、古書にて入手した山関連の書籍。

東京新聞出版局よりの発刊、雑誌「岳人」からということか。
奥付を見ると、
昭和42年10月1日 第1版
昭和50年10月30日第3版
とある。

発刊されてより40年近く経ているわけで、現状の状態に照らし合わせて参考になるのか?なんですが、それこそ中公文庫なんかで出版されている古い登攀関連の書物を紐解く参考になるのではと、入手することに。
決して高くない、ウン百ウン十円というお手頃な値段でありましたし。

B5判くらいでしょうか、ハードカバー仕様で箱入りです。
カバーに記された定価を見ますと3,200円となってます。
いやまあ、昭和50年当時でこの価格とは、けっこうなお値段だったようで。

私の山旅 / 槇 有恒



最近、古書にて入手した山関連の書籍。

岩波新書で、奥付を見ると、
1968年2月20日 第1刷発行
1974年11月10日 第8刷発行
とある。

これは、昨年、中公文庫から発刊された同著者による「山行」の底本になるのかしら。

中公文庫で著作のある板倉勝宣氏(「山と雪の日記」)が遭難死した経緯が記されているようなので、購入してみる。

山頂山麓 / 深田久弥



最近、古書にて入手した山関連の書籍。

深田久弥 山の文庫(全6巻)中の4巻目。
奥付を見ると、「昭和57年10月20日 第1刷発行」とある。
同山の文庫では、3巻目の「山岳展望」も以前に古書にて入手済。
他に「山頂の憩い『日本百名山』その後」(新潮文庫)もあり。

2013-08-12

8.11〜12 北穂高岳〜涸沢岳〜奥穂高岳〜吊尾根〜前穂高岳

先月、天候不良で涸沢までで撤退した山行を再び。
今回は1泊2日で計画した。
先月とは打って変わって、ド快晴。


11日夕刻、北穂高小屋テラスにて槍を肴に。


奥の岩峰の最高所が奥穂高岳山頂。


中央奥が槍ヶ岳、その手前の双耳峰が北穂高岳、さらに手前が涸沢岳。


奥穂高岳山頂からそのまま手前の吊尾根を経て前穂高岳へ。


前穂高岳山頂にて。


前穂山頂からの霞沢岳、焼岳、乗鞍岳と御嶽山。

山行記録をヤマレコにアップしてます。
吊尾根と前穂

2013-08-04

8.2〜4 黒部五郎岳 その圏谷に魅せられる



本来、薬師岳がメインで、黒部五郎岳はふとした思いつきで足を伸ばそうとしたってわけ。
ちょっとしんどそうではあるけど、そのまま三俣蓮華岳、双六岳を経て新穂高温泉に下山してみるのも良いかと。


薬師峠キャンプ場正面に見えるのは、北ノ俣岳と黒部五郎岳。
今回の山行では、このコバイケイソウが主役って感じ。
今年はコバイケイソウの当たり年なのだそう。


ニッコウキスゲ


コイワカガミ

キャンプ場周辺では、コバイケイソウやニッコウキスゲ、チングルマ、ハクサンイチゲ、コイワカガミ等々が咲き競っていました。

初日は、折立出立時より雨中での行動となる。
それでも、当初の予定通り薬師峠キャンプ場に到着するが雨脚は緩むことなし。
晴れ間が見え始めたのは14時前後となり、空身で薬師岳をピストンするのも微妙なタイミング、やはりこの日は薬師岳を断念。
その後、2日目は黒部五郎岳ピストン、3日目に薬師岳ピストンとし折立に下りるかと、翌日からの行程を思案するも、山行直前の思いつきでしかなかった黒部五郎岳カールがこの期に及んでやたら気になる。
なので、提出済の計画書通りの行動を優先することとした。

翌3日は終日快晴。


先ずは、太郎平小屋の方へ木道を歩みます。
昨日はガスまみれで見えなかった花々や峰々の風景に感涙。


あちこち小振りな池塘が点在しています。


コバイケイソウの群落の向こうに黒部五郎岳が映える。


太郎平小屋と太郎山


幾度も振り返りつつ薬師岳を眺めやる。


延々と咲き揃う花々を愛で、黒部の沢を取り囲む峰々を眺めやりながら、緩やかな登山道を往く。


北ノ俣岳山頂


雲海の向こうには白山が。
北ノ俣岳に至ると、笠ヶ岳、乗鞍岳、御嶽山が見えてきます


黒部五郎岳と笠ヶ岳、乗鞍岳、御嶽山

チングルマやハクサンイチゲなどなど、延々と咲き揃う花々を愛でつつ、雲ノ平と黒部の沢を取り囲む峰々を左手にずっと眺めながら緩やかな登山道を往く。
この緩やかさは何気に北アルプスらしくない。


ウサギギク


そろそろ黒部五郎岳への登りとなりますか。
しばらくするとガスが立ち込め、急な登りでは眺望なしで、肩に至る目処がたたず気分的にしんどかった。


黒部五郎岳の肩に登り切った頃にはガスも晴れ。


ザックをデポして、黒部五郎岳山頂に向かいます。


薬師岳が麗しい。


黒部五郎岳山頂


鷲羽岳から水晶岳、赤牛岳まで見渡せます。
視線を下方に転じれば、黒部五郎カールが。

黒部五郎岳の肩に戻って小休止の後、黒部五郎岳カールへと向かいます。


チングルマ


黒部五郎岳カール




晴天下の黒部五郎岳カールでは、雪解けの清冽な流れや道なりに咲き揃う花々の美しさ、その景観美にとことん魅せられましたね。


黒部五郎小舎
小舎の周辺もコバイケイソウに覆われていて、目を楽しませてくれます。

ここでテン泊とするかちょい思案するも、予定通り三俣山荘のキャンプ場へ向かうこととする。


コバイケイソウが麗しい。
黒部五郎小舎テン場から三俣蓮華岳方面へ向かう登りの手前あたり。


三俣蓮華岳への分岐あたりから見た黒部五郎岳。
歩いてきた道のりがクッキリと見やれます。


三俣山荘が見えてきました。
雪渓を越えてあと少し。
槍はやはり目を引きます。


鷲羽岳

三俣蓮華岳キャンプ場にやっとこさ到着。
予定通り、こちらでテン泊です。

三俣山荘の前からは槍ヶ岳が、その岩肌までクッキリと見えていました。
槍ヶ岳って美しいのだなあ、と再認識。

4日は初日と同様、朝から雨。

三俣蓮華岳、双六岳とピークを踏むも、ガスまみれで眺望はなし。


三俣蓮華岳山頂


双六岳山頂


双六小屋に到着。
あちらが樅沢岳、西鎌尾根方面なのか。


双六小屋にてカレーライスを食す。


ハクサンイチゲ


双六小屋から新穂高方面への登山道でも様々な花が咲き競っていました。


鏡平山荘
こんな感じですんで、当然、槍穂の眺望はなし。


わさび平小屋
ここまでザレたりガレたりがひっきりなしで、かなり足にきてます。


新穂高温泉着。
濃飛バスの高山行き最終には間に合いました。

単独のテン泊山行では1泊2日が定番なのだけれど、久方ぶり2泊3日を完遂できたことに加えて、これまでにない長い行程を歩き通せたことでの満足感は大。
なによりも黒部五郎岳にとことん魅せられる山行となりました。