2011-12-30

冬季西穂 丸山までですが

28日夜から、会の精鋭メンバーの山行に同行させてもらい、西穂へと。


29日早朝、新穂高ロープウェイ乗場に一番乗り。


いつもライブカメラでのぞいている新穂高ロープウェイ西穂高口駅展望台から


このアングルでお馴染みの笠ヶ岳が見えないのはいと悲し。


西穂山荘に到着し幕営後、先ずは丸山あたりまで登ってみる。
少しばかり降雪あり。ガスが立ち込め、眺望はなし。どうも状況はかんばしくない。

30日早朝、精鋭組は早々に出発す。我々は、行っても独標かその手前までとしていたのでもう少し明るくなってからとゆるゆる過ごす。
明るくなってきたので、そろそろと出発しようとした頃、アレレ、先発隊が早々に戻って来られました。
稜線上は強風で無理することなく途中で引き返してきたのだと。
となると、私らも独標までってのはありえませんね。


そこまでってことで、再度登り行く。
陽は射しているものの風強く、眺望なし。
先に進む人がそこそこいるものの、やはり私らは丸山までとする。眺望があれば、もう少し行ってみるかとなるが、この状況では無理する気にはなれず。ましてや、一人ではありませんし。


丸山から仰ぎみていると、瞬時、ガスが途切れて独標やピラミッド・ピークが垣間見えたり。こんな状況でも、夏にも増して美しく思われる。
残雪期にでも再訪してみるかと。

2011-11-29

Chet in Chicago / Chet Baker

Chet in ChicagoChet in Chicago
Chet Baker

Enja 2008-10-14
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enjaからこんなのが出てたので一緒に。
1986年のunreleased studio recordingなのだそう。晩年はヨーロッパ録音ばかりだったから、この時期のアメリカ録音って珍しいわね。
一聴してみると、かなりイケた内容。何故、最近まで未発表だったのか。

Broken Wing / Chet Baker

Broken Wing: Jazz in ParisBroken Wing: Jazz in Paris
Chet Baker

Universal I.S.  2005-12-06
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ふと思い立ってAmazonのmusicでChet Bakerを検索、「Broken wing」があったので入手することに。
オリジナル仕様のCDもあるも、Jazz in Parisのシリーズなら別テイク曲が追加されているのでこちらに。ジャケットはちょっとねぇ、いただけませんが。

当時のジャズ批評(No.66)のウエスト・コースト・ジャズ特集の記事によれば、「あなたの一番好きなアルバムはどれ?」と問われたチェットはこのアルバムを挙げたとあった。あたしもこの盤、大好き。

50年代の録音も愛聴しているが、やはり晩年の味わい深いプレイにより一層の愛着を感じます。

2011-11-13

春を背負って / 笹本稜平


春を背負って春を背負って
笹本 稜平

文藝春秋  2011-05
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法要を終え、昼間から酩酊状態にあるのを冷ますべくコーヒーをがぶ飲みしながら最終話を読了。

以前に書店でみかけ気にはなっていたものの、帯にある「奥秩父には、人生の避難小屋があるんだ。」とのコピー、プラス「疲れた心を慰める感動の山岳小説」とも記されていて、その如何にもな惹句にある種のてらいを覚え、個人的には少しばかり引いてしまい直ぐには手を出せずにいた。
ここのところ、山に行けてないことも手伝ってか、ようやくに読んでみるかとの心持ちに。
で、読了すると、やっぱり山へ行かねばね、となる。
久方ぶり、読み終えるのが惜しいと思わせる小編集でありました。

舞台は奥秩父の営業小屋。
主人公は東京の電子機器メーカーで研究職に就いていたが父の急死を契機に跡を継ぎ小屋の主となる。
そんな若主人を助けるのは、父の後輩だったというホームレスのゴロさん。
心を病んでいたり、人生に行き詰まったり、小屋を訪れる様々に事情を持った登山者らは、主人公らとの触れ合い、山での経験を元に自らの再生の契機を見出していく。
そんなお話が6編。

グッとくる言葉がいくつもあり、ページを繰る手を止めることもしばしば。
ちょいと引用を。

「人生には落とし穴がいっぱいある。だれも好きこのんでそこに落ちようとは思わないが、おれは馬鹿だから何度も嵌っちまった―」
「だけどね。その落とし前を他人につけてもらおうなんて一度も思ったことはない。自分の人生が不幸だとも思わない。雨が降ろうが風が吹こうが、自分にあてがわれた人生を死ぬまで生きてみるしかない。」
(P43)

「つまりね、人生で大事なのは、山登りと同じで、自分の二本の足でどこまで歩けるか、自分自身に問うことなんじゃないのかね。自分の足で歩いた距離だけが本物の宝になるんだよ。だから人と競争する必要はないし、勝った負けたの結果から得られるものなんて、束の間の幻にすぎないわけだ。」
「いま思えば、そもそも敵なんかいなかったような気がする。勝ち負けでしか自分の力を評価できないから、そのために自分で幻の敵をつくっていたんじゃないのかな」
(P118)

「日本人てのはなんでも右へ倣えだからな。客同士の会話でも、日本百名山のここへ登ったのあそこへ登ったのという話ばかりだ。観光地や温泉巡りの感覚で山へ来ちまうから、遭難や事故も絶えないわけだよ。」
(P106)

「周りからいくら幸福に見えても、その人が本当に幸福かどうかは本人にしかわからない。でも心の中に自分の宝物を持っている人は、周りからどう見られようと幸福なんだよ」
「幸福を測る万人共通の物差しなんてないからね。いくら容れ物が立派でも、中身がすかすかじゃどうしようもない。ところが世の中には、人から幸せそうに見られることが幸せだと勘違いしてるのが大勢いるんだよ」
「人間て、だれかのために生きようと思ったとき、本当に幸せになれるものなのかもしれないね。」
(P300)


そういえば、先月、観音岳から眺められたのが秩父方面の山々だった。来年はそちらの方へも出張っていきたいもの。

2011-11-12

山野井さんの講演会

母の七回忌は明日午前10時から。本日も早朝よりその準備にドタバタ、夕刻を迎えやっとこさ一段落。直ぐ様、労山主催による山野井泰史さんの講演会に赴くべく、大阪は天満橋へ。

山野井さんがスライド写真を交え語られたお話は、
著作「垂直の記憶」、沢木耕太郎の「凍」、NHKで放映されたドキュメント番組、EVERNEWサイトの山野井通信、などに目を通しておけば、ほぼカバーできまして実は各メディアで既出なことばかり。

そんな予備知識があったとしても、ご本人自ら語られるとなれば各エピソードの臨場感といいますか、ある意味迫力が違いますね。2時間ほどの講演でしたが、思わず身を強張らせることとなるもとても興味深く拝聴した次第。

特に印象的だったのは、「凍」にても綴られていたヤク使いの少女の写真。そのあどけなさの残る表情に感じ入るところ大でありました。

余談となりますが、
私が山野井さんの活動に惹かれるのは、海洋や山岳を舞台とした海外のスパイスリラー、国際謀略小説(なんて言ったりも)とか、総じて冒険小説としてくくられるあれやこれやを、おそらくはウン百冊、若き頃より愛読してきたことによりましょう。

スパイスリラーと言ってしまえば、畑違いの感がありますものの、その手のジャンルで良質な作品であれば、主題となる謀略という仕掛けに加えて、海洋や山岳、厳冬期の雪山であったり、人智の及ばぬ自然の脅威に対峙し、立ちはだかる困難な状況を克服していく過程が読みどころとなります。

そんなわけで、「凍」なんて読んだ時は正にナミダもん、下手な冒険小説を読むより遥かに面白かったわあ。

2011-11-04

ステラリッジテント スノーフライ 2型 入手

モンベル(mont-bell) ステラリッジテント スノーフライ 2型 SLYL 1122046モンベル(mont-bell) ステラリッジテント スノーフライ 2型 SLYL 1122046

モンベル(mont-bell)
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ソロテント泊に使用しているのは一昨年に購入したモンベルのステラリッジテント2型。
この夏の出動回数は6回で、内2回は同行者を泊め、本来の用途どおり2人で使用しても不足の無いことが確認できた。
で、この度、やっとこさ冬季用スノーフライを入手。

前シーズンに入手しようとするも、モンベルには在庫なし。
今季こそはと、2月程前にモンベルのページから発売時期を問い合わせしたところ、直ぐ様11月には、と返信あり。
10月末、久方ぶりにオンラインショップで確認してみると「受付可」となっていたため、即座にオーダーし、梅田の店舗で受け取ることとした。

11月に突入する以前に入荷した旨の連絡あり、店舗に赴き晴れて入手。

店員さん曰く、「これ現行のカタログには掲載されていないんですよ。けっこうお持ちいただいたんじゃないですか?うちでもまだかまだかと待っていた者がいましてね。」

私 「えっ、そう?載ってなかったかな。ええ、ええ、待ちましたよ。年末やったか、年明けやったか、こちらでも問い合わせしたんですけどね在庫なしで、今シーズンは入荷予定なし、ってことやったからね。」

というか、別売りスノーフライで冬季使用も可、と公言してるんやから、常備しときなさいよって。

そういえば、友人が7月の山行に向けて同じステラリッジテントを購入しようとしたところ、昨今のソロテント人気の煽りを受けてか在庫なし、入手が叶ったのは9月になってからだそう。
うーん、不景気で在庫調整?それも解るがある意味商機を失しているような・・・、なんだかなあ。

しかして、このスノーフライ、何時使えるかしら・・・。
春山・・・、近場ででもそれ以前になんとか・・・。

2011-10-30

芦屋川から最高峰経由有馬まで、歩荷をば。

母の七回忌が迫り、その準備で山行はしばらく休止状態なのだが、本日ばかりは近場で歩荷をば敢行。
20kgほどを担いで芦屋川から最高峰を経由して有馬まで。正確には一軒茶屋まで、そのまま有馬へ下ったんですけどね。

当初は有馬から折返しピストンもしくは最高峰から宝塚駅までを予定していたものの、途中から雨が降り出したこともあり、有馬までとする。
温泉に浸かってバスで宝塚まで。

お誘いいただいたアルパインクライミングを嗜む方は同じように担いでいても(実はもっと重かった模様)流石に早い。
申し訳ないなあと思いつつ、登りは自らのペースを維持するよりはなし。

まあ、追い抜いた数多のハイカーらにも、後続で同じように歩荷していた他所のパーティにも追いつかれることはなかったのだから、それなりに歩けているはず、と自らを励ましつつ歩を重ねたのでした。

2011-10-23

喪なわれた岩壁―第2次RCCの青春群像 / 佐瀬 稔 (著)

喪なわれた岩壁―第2次RCCの青春群像 (中公文庫)喪なわれた岩壁―第2次RCCの青春群像 (中公文庫)
佐瀬 稔

中央公論新社 1999-06
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本日は散らかし気味の雑誌や書籍の整理をば。
先々月の山渓(9月号ということ)の特集はなるほど「谷川岳」だったか。関西人からすれば群馬県は遠き果て、百名山完登を指向しているわけでもなく、個人的には興味の範疇から外れていて、購入したもののほとんど目を通していなかった。
バラバラとページを繰っていると、とあるページに記された名前と写真が目に留まる。先だって読了した文庫本「喪われた岩壁」に登場する松本龍雄という方、掲載された記事は短いものながら読み進めていくとちょいと胸が熱くなってきた。

戦中戦後の荒廃期、自らのアイデンティティを表出すべく、命懸けで未踏の岩壁に攀じりルートを切り開いていくことに情熱を傾けた市井のクライマーたちの熱い熱いお話。一途で不器用、ルサンチマンな空気が漂う青春群像はやがて日本山岳会主体の権威的な登山界に変革をもたらす。

読み進むにつけ、夢枕獏の「神々の山嶺」にて羽生丈二が発するかの台詞が思い出される。
「これしかなかった。他の奴等みたいに、あれもできて、これもできて、そういうことの中から山を選んだんじゃない。これしかないから、山をやっているんだ。」(そういえば、今月の山渓にも載ってたなあ)
そんな台詞がしっくりくる時代の雰囲気が全編に満ちていて、登場する町の山岳会に属するクライマーたちの様々なエピソードには涙してしまうことも少なくない。

岩登りは畏れ多くて、門外漢ですから技術的な面では理解の及ぶところではないけれど、この本は頗る付きに面白かった。

で昨今は、ここに登場する方々の著作を収集すべく古書店を巡ったりしている。
一昨日、近くの古書店で「わが岩壁」古川 純一(著)を入手。中公文庫版ではなく、山渓から昭和40年に発刊されたものである。

2011-10-21

Tutu: Deluxe Edition / Miles Davis

Tutu: Deluxe EditionTutu: Deluxe Edition
Miles Davis

Warner Bros UK 2011-06-06
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TUTUのデラックス・エディションなんてのも出てましたので、一緒に。

当時、ワーナー・ブラザーズ移籍後、最初にリリースされたアルバムで、新たにリマスターされているようだが、こちらも同セッションでの未発表テイクなどはなく内容はそのまま。
何がデラックスなのかといえば、1986年ニースでのライヴ未発表音源を収録したディスクが1枚付いているってこと。これに惹かれてしまった。

とはいえ、数多集めたブート盤にも同様の面子のものがあったと記憶するので、既に同じ音源を持っているのかも知れない。まあ、正規レーベルからのリリースということで、音はこちらの方がいい・・・はず。

TUTUとえば、マーカス・ミラーが作成したベーストラックに、マイルスがペットを被せただけのサンプリング・サウンド手法がなされた代物。Jazz的にはそんなのは☓であるよなあ、との印象はさておき、そこはマイルス・ミュージックということで、当時も発売当初より頻繁にプレーヤに放り込み聴き倒し、ファンク色満載の音曲に身を任せていれば、いつの間にやら忘我の境地に。未だ愛聴していたりする。

TUTUというアルバムでマイルスが志向したのはダンス・ミュージックだったとか。数多あるマイルスのアルバム中、POPで耳障りが良いサウンドの最右翼でありましょう。もっとも一般人には解し難いかも知れないけれど。

Perfect Miles Davis Collection

マイルスに関しては、没後20年、そろそろ未発表音源も尽きた、との感があって、新譜を検索する頻度は少なくなっていた。
久方ぶりにamazonで miles davis と検索しみると、こんなのが。



ソニーのサイトを参照してみると、
マイルスの偉大な足跡をたどる20作品が、豪華ボックス、手頃な価格でお手元に![EU輸入盤]
今年9月28日に没後20年を迎えるマイルス・デイビスの主要アルバム20作品を、それぞれLPリリース時のレプリカ紙ジャケット化し、ディスコグラフィ付きの30ページに及ぶブックレットとあわせて豪華ボックスに収録。ボックスセットを初めて手にされる方にも、大変お求めやすい価格でご提供致します!」
などとある。

なにを今更・・・、それにこの「大変お求めやすい価格」とは何だ、マイルスに関してはこれまでどれほど費やしてきたことか(怒)・・・、しかしてしばし思案・・・。で、ポチッとやってしまった。

全てのアルバムではないものの、当時、LPで揃えていたものをCD化により買い足し。リマスターされ紙ジャケで再発された折も、更に買い足し。そんなことが幾度も繰り返されて・・・、きりがないので何時の時点かで頓挫。
それで平安の日々となるはずであったが、マイルス没後の未発表モノの攻勢、特にブートもの、は凄まじくあれこれ買い漁って幾星霜、これもどこかの時点で止めてしまった。
とはいえ、CBSからボックスセットが発売されれば、それなりに手を出してましたからね。やはり止むことはなかったけれど。

なので、本ボックスセットには未発表音源が追加されているわけでもなく内容については全く新鮮味なし、代表作として選ばれた20枚というのも ? って感があるものの、コロンビア後期(この頃はCBSやったかな?)の「ウィ・ウォント・マイルス」、「スター・ピープル」、「デコイ」については、所有するのが最初期にCD化されたものだったため、機会があればリマスターされたものを入手しようとしてましたんでね、まあ、そうした次第。
また、もうミムラさんのお店でオーダーできないのが残念ではある。

【収録アルバム】


1 'Round About Midnight (1957)


2 Miles Ahead (1957)


3 1958 Miles (1958)


4 Porgy And Bess (1959)


5 Kind Of Blue (1959)


6 Sketches Of Spain (1960)


7 Someday My Prince Will Come (1961)


8 Seven Steps To Heaven (1963)


9 Miles In Berlin (1965)


10 ESP (1965)


11 Miles Smiles (1967)


12 Nefertiti (1968)


13 Filles de Kilimanjaro (1969)


14 In a Silent Way (1969)


15 Bitches Brew 2 CDs (1970)


16 A Tribute To Jack Johnson (1971)


17 On The Corner (1972)


18 We Want Miles 2 CDs (1982)


19 Star People (1983)


20 Decoy (1984)

届いてより早々にiTunesに(既に取り込んであったアルバムは一度削除して)取り込み、iPhoneへ。まだ、全て聴き終えてはいない。
「ラウンド・ミッドナイト」や「カインド・オブ・ブルー」なんてのを通して聴くのはおそらく十数年ぶりのこととなるかな、やはり悪くない。

それにしても、マイルスの音を聴くにつけ、先だって亡くなられたミムラさんのことが想いだされる。無理もない、手持ちのマイルスのディスクは、ワルツ堂時代も併せて、ほとんどミムラさんから入手したのだった。
秋の夜長、ミムラさんを偲びつつ、マイルスを聴きなおすのも悪くなかろう。

Perfect Miles Davis Collection (20 Albums)Perfect Miles Davis Collection (20 Albums)
Miles Davis

Sony Import 2011-09-30
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2011-10-10

鳳凰三山を巡る



先週の空木岳が本年度の甲信越地方への山行は最後、と考えていたものの、今週末も天候は良好であるよう。急遽、2週続けて眺めやった彼の地へ赴くこととする。

8日夜高速バスで大阪を発ち、翌早朝、JR韮崎駅前下車。鳳凰三山路線バスにて青木鉱泉へ。


青木鉱泉に設置された登山ポストに山梨県警HPページにて作成した登山届(前日、ネットで提出済)を投函してから出立。
ドンドコ沢コースより滝を巡って鳳凰小屋を目指す。

南精進滝を過ぎたあたりから急登が始まる。
防寒の装備をあれこれ詰め込んでしまうとザックの重量は20kgほどに、長く続く急登はしんどかった。


途上最後に位置する五色の滝。こちらがもっとも見事でした。


9月にもこちらへのテント泊山行を思案したが、かなり混み合うようで断念した経緯がある。
まあ、この時期であれば鳳凰小屋テン場も混雑することはあるまいと余裕かまして滝への立ち寄りを敢行、着いてみればけっこう混み合っています。
小屋のご主人自らがスペース確保のため、区画整理すべく出張っておられました。

幕営後、地蔵岳をピストンしようと考えていたが、あいにく周囲はガスっていることもあり、本日はここまで。そのままビアタイムとする。

10日早朝より行動の準備を始め、明るくなる頃にテントを撤収、一夜を明かすもさして重量減少のないザックを担いで出立。
本日は快晴。これより三山を巡って、夜叉神登山口へ下山する。


登り始めて早々、地蔵岳(2764m)のオベリスクが視界に入ってきます。
おおっ、これが見たかったのよ。


オベリスク頭頂部直下へ至りザイルを手にしてしばし逡巡、やはり頭頂部への登頂は取りやめとした。
周囲をグルッと巡り、360°の景観を堪能。


7月に登った甲斐駒ケ岳が眼前に。右肩あたりには、北アルプスが。槍や穂高、遠く立山や劔も視認できましたね。
仙丈ガ岳や白峰三山、南アルプスの山々、八ヶ岳、富士山もね見事でした。


賽の河原、赤抜沢ノ頭を経て観音岳(2840m)へ。


けっこう歩いてきたなあと振り返る。やはり絶景。


from 観音岳
地蔵岳で稜線に至ってより、富士のお山はずっと見えていました。


from 観音岳
甲斐駒ケ岳と仙丈ヶ岳


from 観音岳
北岳の眺望が抜群。
そういえば、昨年8月はあちらから、地蔵岳のトンガリを眺めやっていたなあ。また、北岳に登りたくなってきた。などと考えながら、薬師岳へ向かう。

進行方向に富士のお山を、右手に北岳を眺めやりながら進みます


薬師岳(2780m)山頂にて。
三山を巡るのはこれにて終了。後は夜叉神峠に向けて下りに下るのみ。


薬師岳小屋より先に進んでより下りの道行は樹林帯の中やけど、たまにビューポイントあり。


なるほど、夜叉神峠からの白峰三山も見事ですね。


夜叉神峠登山口に到着。お疲れ様でした。
乗合タクシーに乗車、JR甲府駅に。

若干小振りな印象はそのまま、天候に恵まれたこともあり、鳳凰三山は思いの外よいところでありました。

高峰ではそろそろ降雪の時期へと移行しましょうから、今年の甲信越地方での山行はこれにてお開き。
6月初旬の八ヶ岳に始まり、夏山の時期を迎え今回の山行まで、
八ヶ岳2回、北アルプスは剱岳2回+立山三山、西穂に焼岳、中央アルプス2回、南アルプス2回、
一泊二日の山行のみとなったが、我ながらよう頑張ったなあと。
また、一度も涸沢方面へ赴くことが出来なかったのが心残りではある。
来年は先ず、西穂-奥穂間を完歩すべし。

ヤマレコへの投稿はこちらから。 好天に恵まれご機嫌な鳳凰三山行