『故人は「生きている」。心の中に居場所をつくり、共に人生を歩むのです。』
との見出しで掲載されていた連休中の新聞記事に惹かれ、以来幾度か読み直している。
紙面では、悲嘆学を研究する学者さんが、身近な人と死別した際に直面する悲しみのケアについて述べられています。
ここでとりあげている米国の心理学者の言「死者を情緒的に再配置し、生活を続ける」には強く感銘を受けました。
『「情緒的に再配置」とは、故人のことを忘れるのではなく、故人の新しい「居場所」を心の中につくること、見いだすことです。故人を自分の人生において大切な存在としてうまく持ち続けることともいえます。』
以前、母を亡くした折は悲嘆のふちにあって、あきらめの気持ちも半ば、長く故人へのおもいを整理できずにいた。
普段は平静を装いますが、何かにつけおもいがよぎることとなり、その都度、悲しみと向き合わねばならず、何ともややこしい心理状態にありました。
されど、いつのことでありましたか、記事にあるように「情緒的に再配置」という行為を果たしていたと自覚します。
研究者の言によればかようなことでしかないものの、幾度も記事を眺めながら、なるほどなあ、と思いつつ不思議な気持ちにとらわれてしまう。
2008-05-11
情緒的に再配置
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