2009-08-15

焼岳~西穂山荘 初の単独北アルプス一日目

夏山のシーズンになれば単独の北アルプス行をと企図していたものの、長引く天候不順に阻まれ盆休みに至りやっとの山行に。

お寺さんの都合により盆の棚行は昨日のこと、故に予備日なしの一泊二日の行程が前提となり、直前までどちらへ向かおうか迷うことしきり。

昨晩、関西から上高地に向かうバス、さわやか信州号に乗車、早朝5時頃には飛騨の地に着。一旦、沢渡の駐車場にて低公害のバスに乗り換え、釜トンネルを経て上高地に向かうべく出立。



二月前の初アルプスとなった焼岳では、ガスのため全く視界が遮られ、焼岳に登ったのだという実感に乏しい。
天候が良ければ再度の登頂をと考えていたので、上高地に向かうのをやめて釜トンネル手前、中ノ湯で降ろしてもらう。

すぐ側の中ノ湯登山口へ。
前回のツアーで辿った新中ノ湯ルートよりも少し時間を要するよう。まあ、別のルートにした方が少しは変化があり面白かろうて。
6時を過ぎた頃より登り始める。

登り始めてよりすぐ、背中にのしかかってくるザックの重さに辟易してしまう。
初の泊行で慣れぬこととはいえ、もっと軽量化すべく荷物を選別すべきであった、などと思うも後の祭り。
こんなのを担いで全行程を歩ききれるのか、との不安に早くも気が萎えてしまって・・・、どうしたものか。



登山口よりの樹林帯を抜け、視界が開けてきたここいらはおそらくりんどう平あたり。
天候はバッチリ、独特な山容がくっきりと映えている。
この時点で、再度の登頂が報われたかのよう、ちょいと気を取り直す。右手からは穂高の連なりも視界の内に、おおGood。



岩に記された「2300」の表記を眺めつつ、なるほどこのあたりはこんなだったのか。同じ道を登りなからも、晴れているだけで気分も違ってきますね。
さすがに8月ともなればここに至るまで、前回のような雪渓もありません。



しばらく往くと鞍部に到達。なるほどここらあたりはこんなだったのか。おおっ、彼の火口湖も見えてます。やっとこさめぐり逢えたといっては大げさか。嬉しくてというか、何かホッとしてしまったり。



ところどころで吹き上がる水蒸気と硫黄の臭気の中、岩場を登り焼岳山頂となる北峰頂上(2393m)へ。



頂上到達は10時頃。今回は単独でもあり、取りたてて急ぐ必要もなく、遅い朝食がてら、眺望を楽しみつつ、ゆるゆるまったりと小一時間ほどの時を過ごします。



頂上に着いた頃より、西方向からガスが流れてきて、次第に眺望が失われていきます。そういえば、上高地あたりはともかく、笠ヶ岳方面はまるっきり見えていなかったのだった。



名残惜しいがそろそろ降りていべえ、と焼岳小屋方面へ進む手間で振り返る。焼岳頂上、ええ感じやなあ。

東の方向を目をやり、焼岳小屋を確認、更に視線を先に向けて見ますと今夜の宿泊先である西穂山荘が見えてくる。
このザックを担いで・・・、果たしてあそこまでたどり着けるものであろうか、はたまた不安になってくる。



中尾峠、焼岳展望台を経て焼岳小屋へ。ここでしばらく休憩して後、西穂山荘への道を踏み往く。



歩き始めたのは正午過ぎ。
両川沿いの道はやせていて歩きにくい上に、草木で一見見過ごしそうではあるものの一歩踏み誤ればそのまま滑落って感じでは、と見受けられる箇所が多く、気を緩めることはできず。山中の道は、長く続いた雨のせいかひどい泥濘状態、ザックの重みもプラスしてか、やたら足をとられてしまう。
また、道中、ところどころで標識らしきものに遭遇するも、錆び付いていて表示が識別できず。ここいらはどのあたりやろう?



そんな道行きに悩まされつつも、やがてちゃんと判別できる標識に遭遇、少し進んだところで見上げれば西穂山荘が。
16時過ぎであったかな。

小屋泊まりも初めてのこと。受付を済ませ、部屋に案内してもらう。
相部屋の方々にご挨拶し、しばしお話をば。
幾人かの方々は、一日二日の予備日を設定し、西穂山頂より奥穂へと縦走していくのだと。羨まし。
とはいえ、ビギナーの身であれば、まずは涸沢に泊まり、ザイテングラートから奥穂高岳へ登頂というのを済ませねばならぬか。今シーズン中に何とか果たしたいところ。

心身ともにくったくた。
ここも既にガスっていて眺望は臨めないものの、周囲を眺めやりつつ飲む生ビールの味はおそらく今年一であったろう。



夕食も美味しく頂戴しました。2000メートルを超える施設で提供される食事であれば上々ではなかろうか。

明日の水を補給し、弁当にしてもらった朝食を受け取って後、まだ19時ではあるが、明日は4時起きとしているので早々に就寝する。
明日の天候は如何に。何とも不安ではある。

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