2013-03-23

春の霊仙山 3年ぶりに柏原登山道から

福寿草なんて珍しくもないのでしょうが、昨年西南尾根で見えた一輪が印象深く、はたまた足を運びたくなった次第。
昨年は今畑登山口から西南尾根を経て山頂へ、例によって榑ヶ畑へと下る道行でした。
この度は久方ぶり、柏原登山口からの登路としてみる。


3合目あたりから眺望が開けます。

前回はこのあたりから北東方面に目を向けると、北アルプスから乗鞍、御嶽、中央北アルプスなど遠く眺めやれたのだけど、この日は霞がかる度合いが濃厚で遠望は利かず。
側に聳える伊吹山でさえ、ぼうっと霞んでいる。
眺望に関しては大ハズレとなった。

4合目の避難小屋を過ぎて少し往くと残雪がチラホラ。
5合目〜8合目にかけてはそこそこ残っており、本来尾根筋を辿っていれば登山道を見失うことはないものの、冬季のショートカットルートと勘違いしてしまい、6合目あたりでは瞬時道を誤ってしまう。

予報によれば、天気は悪くないはず。
しかして、前半は空色が冴えません。


霊仙山山頂、手前は山頂と霊仙山最高点の分岐


霊仙山山頂より往路を眺めやる。


最高点に向かいます。


最高点手前から見た霊仙山


霊仙山最高点


霊仙山最高点よりの鈴鹿方面
鈴鹿方面の眺望は、霞がかるもまだまし。


西南尾根
鈴鹿の山々を眺めながら西南尾根を往きます。

近江展望台に向かう途中、少し下ったところでここいらあたりであればと当たりをつけ歩を進めてみると、愛らしい様子で点在しているのに見えることができた。


まだ咲ききらぬ風情の福寿草。
そんな様子がまた麗しい。


西南尾根に咲く福寿草

ここに咲くものは、麓とは環境が違うためか、今畑の廃村に群生しているのとは少し様子が異なる。
明らかに背丈が短く、小振りな感じが否めない。
風雪に耐えて春を待ち、今ここに在る、そんな凛々しさが伝わってくるようで胸を打つ。


近江展望台


近江展望台にて霊仙山の稜線は見納め。

急な下りを経て、今畑登山口に向かう。
西南尾根での様子に深く魅せられてしまったため、下山時、今畑の廃村にて目にした群れ咲く福寿草にはさしたる感傷は抱けず。
昨年はそんなのにも惹かれてはいたはず、我ながら勝手なもんであるなあと。

2013-03-20

神々の山嶺 1 (BUSINESS JUMP愛蔵版) / 谷口ジロー とあれこれ

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谷口 ジロー 夢枕 獏

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先日、BookOffの廉価な棚に1巻のみ置かれているのを目に止め購入する。
やはりというか、A5版サイズは手持ちの文庫版サイズより文字、絵とも大きく、ずっと読みやすいのである。

再読とはいえ、久方ぶりでもあり、1巻のみで済ますことはならず、A5版を読んだ後で続く4冊が文庫版なのは、ちょいと辛いものがあった。

神々の山嶺 2 (集英社文庫―コミック版 (た66-2))神々の山嶺 2 (集英社文庫―コミック版 (た66-2))
谷口 ジロー 夢枕 獏

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夢枕獏の原作が谷口ジローにより漫画化されていたのは知っていたが、直ぐ様、手に取ることはしていなかったところ、会友のT井さんと原作の話をしていて、漫画は登攀の描写が細かで、ビジュアル的にとてもわかり易いですよ、と勧められ、大手の書店ならたいてい揃えられていた文庫版サイズのを全5巻まとめ買いしたのだった。

ビッグコミックス系とかはずっと読み続けていたので、谷口ジローによる漫画(いや劇画ですね)の絵、作風にはそれなり慣れ親しんでいたが、コミック版の「神々の山嶺」は人物・背景とも細密に描写されていてかなり凄い。
ビジュアルで見せる分、原作とは異なった趣きがあり、感動も新たって感じ。

神々の山嶺(上) (集英社文庫)神々の山嶺(上) (集英社文庫)
夢枕 獏

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引き続き原作の方も読み返す、なんて気にはなれなかったのだけれど、

狼は帰らず―アルピニスト・森田勝の生と死 (中公文庫)狼は帰らず―アルピニスト・森田勝の生と死 (中公文庫)
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こちらの方を取り出してパラパラ眺めやってみますと、そのまま再読する運びとなってしまった。
その無骨で凄まじくもある生き様にまたもや涙腺が緩む。
悲しいかな小説も漫画も予定調和のフィクションでしかないことを再確認する仕儀に。

狼は帰らず アルピニスト・森田勝の生と死 (ヤマケイ文庫)狼は帰らず アルピニスト・森田勝の生と死 (ヤマケイ文庫)
佐瀬 稔

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そういえば、先だってヤマケイ文庫からも出てましたね。

この森田勝のことを知ったのは、「神々の山嶺」によるものではなく、山歩きを始めた頃、手にした山際淳司の「みんな山が大好きだった」だった。

みんな山が大好きだったみんな山が大好きだった
山際 淳司

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自らには、クライミングやヒマラヤ、海外の山というのは、遠い世界ではあるものの、読み物としての面白さに惹かれるところが大で、今も愛読書のひとつ。
冒頭の加藤保男、森田勝、長谷川恒男のところは、幾度も読み返してみたり。

以来、古書店を訪れる度、中公文庫の山関連もの漁りを続けている。

2013-03-17

残雪の赤坂山

残雪とするには遅きに逸した感があるも、今年も滋賀県高島市と福井県美浜町の境界に位置する赤坂山へ行ってきました。


マキノ高原
先に見えるのが登山口。


登山口より続く階段あたりにも全く雪はなし。
こちらの階段、かなり傷んできてるな、ってのがここ数年来の印象。
再度整備するようなことがあれば、いっそのこと取っ払っていただくのがベストかと思う。
この先、少し登って行くと雪がありまして、


武奈の木平はこんな感じ。


頂上が見えてきました。

ここまで夏道を外れ、鉄塔を経て直登できるくらいの雪はありました。

赤坂山山頂にて


天候は良好なるも霞がかっていて遠望は利かないんですが、東に目を向けると霊仙山、伊吹山、金糞岳が視認できます。
しかして、福井側はかなり霞んでいて、日本海は見やれず。

2013-03-16

Studio Albums 1968-79 / Joni Mitchell

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Amazonのサイトでマイルスのをポチッとした後、あれこれ眺めやっているとこんなBOXセットが。

ジョニ・ミッチェルについてもレコード時代からのお付き合い。
メディアがCDに移行してからもボチボチ買い揃え、リマスター版が出揃えばはたまたボチボチ買い替えて今日に至る。

輸入盤CDであれば、それなりにリーズナブルな価格で入手できるご時世であるものの、かつての国内盤なら1枚分にも満たない金額で79年までのスタジオ録音分10枚がコンプリートに揃ってしまうとは・・・。
んなぁアホなと思いつつ、正規レーベルからのリリースなので捨ておくわけにはいかず。

届いたBOXを開けてみると、CDサイズではあるけれど、全て見開きの紙ジャケ仕様なのに驚く。
ジャケットは薄手で簡易な作りであり、レコードジャケットの厚みをイメージできる身であれば、寂しい気がしないでもない。
それでも、LPジャケットをほぼ再現しているオリジナルな作りはかなり秀逸なのである。

Miles Davis Quintet: Live in Europe 1969

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エレキマイルスは未だ大好物なんで、入手しとくことに。

ブート盤なんかで聴いてはいたはずなれど、

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これの続きが正式にリリースされるまで、ナント20年の歳月を要したわけですな。

2013-03-03

大山で雪洞堀


下山後、その山容を垣間見せた大山

3/2、3の日程で、会のベテラン陣の指導による大山にての雪洞づくり講習に参加しました。
そういえば、山登りで六甲より西へ向かうのは稀なこと。

大山には、高校時代に所謂学校登山で登ったことがある。
大昔のことですから、
山頂で御来迎を臨むタイミングで暗いうちから登り始めたこと、
崩壊した斜面を間近に見ながら稜線を歩いたこと、
以外はなーんも覚えておりませんが。

天候は最悪で、下山途上6合目避難小屋に至るまで終始ガスまみれで眺望はなし。
持参したカメラにSDカードを入れ忘れたこともあり、写真撮るのも控え気味になってしまった。


頂上避難小屋


わかりにくいけれど雪洞です。

頂上は風も強く、寒いのなんのって。
頂上避難小屋に到着してよりは、寒さでじっとしておられず、雪洞づくりの作業で身体を動かし何とかしのげた次第。

避難小屋そばで作業したのだが、掘り進むごと、雪が幾層も固く重なった様が視認でき、これを掘り広げていくことは簡単ではない。
人数分を収容できる広さに至るまで、3時間半ほどを要した。
一朝一夕にいかぬ作業であることを実感する。

非常時に雪洞を掘る必要が生じた場合は、早期の判断が肝要。
何と言っても、かかる作業に要する体力が残っていることが前提となる。
そんなシチュエーションには臨みたくはありませんなあ。

雪洞の方が暖かいとの理屈は理解できるのですが、私としましては、雪洞泊は避け、避難小屋の方で休ませてもらいました。


下山時、作成した雪洞にて


下山途上、6合目避難小屋あたりから
北に目を向けると、美保湾、米子市などが見渡せます。

大山といえば、その昔、苦行のごとく読了した志賀直哉の「暗夜行路」が思い出される。
今回は、小説のように大山の影がかかる様を望めるような天候ではなく、至極残念。
時任謙作が見下ろしたのは、この6合目あたりからなのだろうか

3日下山後は、麓でのビーコン講習をもって、雪上訓練山行は終了。
一昨年末にビーコンを購入した私を含め、最近購入したて面々が所持するのは、マムートのエントリーモデル(エントリーとはいっても決して安くはない)、エレメントバリーボックス。
まあ、ビーコンとしては性能の割に比較的手頃な価格やし(錯覚しかけてる、決して安いわけではない)、今やったらこれ買いますわね。