全山縦走路に申し込みそびれたのだが、天気は良いとの予報、じっとしている手はない。それならばということで、青春18切符を利用して早春の霊仙山へと赴く。
昨夏は、JR醒ヶ井駅からバスで養鱒場へ、徒歩で樽ヶ畑登山口まで向かい、樽ヶ畑登山道を登ったのだった。東海道線で醒ヶ井駅から二つ先のJR柏原駅からも登山道があるようだ。今回はこちらから登って樽ヶ畑の方へ下りてみますか。
西宮から電車でJR柏原駅へは、どうやっても2時間以上の道のりとなる。朝早く出立しても、そこそこの時間になりそう。
登山口より踏み入ってから一合目に至る一時間ほどの間に、ライフルを持った人たちと幾度か出会す。岐阜県警の方?
やはり熊ということでしょうか?
「熊もねえ、そろそろ出はじめるかな。山登るの?さっきも一人登っていったよ」
などとやりとりを。
3合目あたりで(おそらくは)北東方面に視界が開けた場所がありまして、晴れ渡った中、白い峰や連なりが遠くに見えています。
中央にある峰は、あれはどう見ても御嶽山やなあ。
ということは右に連なっているのは中央アルプス?
ならば少し離れたところにあるのは恵那山か。重なってその向こう見えている連なりは南アルプス?
左に目を向ければ、なるほど乗鞍のかたちしてるわ。
でその向こうは北アルプス?…確かにとんがった先が視認できますね。
見えることがあるとは聞いていたけれど、これほどとはね、ちょっとした驚き。
柏原登山道では、頂上に到るまで登りゆくごと、幾度もこの絶景が眺めやれ、その度に見惚れてしまって。
4合目の避難小屋あたり。
こちらからも伊吹山とともに先ほどからの遠い峰々が臨めます。
柏原登山道では霊仙山頂上まで4時間の道のりなのだそう。実際はそんなにかからないだろうとふんでいたものの、きっちり4時間かかってしまった。というのも、4合目を過ぎたあたりからの残雪は登り進むほど多くなり、幾度も歩みを阻まれてしまったため。
ザラメ雪に深くはまり、足をとられることが多くなってきたこともあり、5合目でゲーターを装着。
ここでも視界が開けていて、先ほどからの眺めをしばし堪能すべく小休止を。
ずっと先人の踏み跡を辿っていたので、さほど苦労することなく歩んできたものの、継子穴というあたりから八合目までは様相が一変。積雪量は更に増し、登って下って少々しんどいおもいをすることに。
霊仙山避難小屋手前のぬかるんでドロドロの急な登りがまたきつい。
避難小屋を経て、経塚山に至る頃にはもうヘトヘト。頂上まであと一息。
やっとこさ頂上に到達。
他の登山道を辿った人たちは、ここで初めて遠く映える峰々に見えるわけか。柏原登山道は、遠く長い道のりであったが、今日はとても得した気分。歩きがいがありましたわ。
南西方面に位置する琵琶湖の景色がこれまた良ろし。
いつもながらの遅い昼食をば。この絶景を前に啜るカップ麺のなんと美味いこと。
景色に見惚れて忘れていたよ福寿草。山頂周辺の稜線にはまだまだ雪が残っていて地面が見えていないところが多々あり。福寿草には早すぎたな、としていたところ、雪の合間の地面に小さく顔を出していた。咲ききってはいないけれど、これはこれで麗し。
下りに辿った樽ヶ畑登山道では、ひどく泥濘んだ道があるものの雪はなし。やはり、こちらからならずっと早く登れたのだなあ。
しかして、今日はまたとない景色を存分に堪能できたのだから、柏原登山道はいい選択であったよ。
2010-03-14
霊仙山 柏原登山道の長い道のり
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mktsanさん、霊仙山を堪能されて素敵な山行、フットワーク軽いですね。御嶽山、乗鞍岳を眺望とは、素晴らしい一日でしたね。遊足歩は、六甲全縦を楽しんでいましたが、そちらのダイナミックな景観は垂涎ものですね。
返信削除ところで、Zepp Osakaで「Bob Dylan」の公演があり、16日大阪最終日に行ってきました。スタンディング1640番でしたが、前から3列目のラッキーな位置。若いファンが多くて、妙に嬉しい。前回2001年の大阪厚生年金会館より、今回のほうがノリがよく、「Like A Rolling Stone」では、何だか、私たちに合わせてくれてる?みたいで、会場が一体化、興奮の坩堝!
(年ばれるけれど、チャーリーがロビーを思い出させます。)
遊足歩より
そういえば来日してたんですよね。すっかり失念してました。うわあ、「Like A Rolling Stone」ですか、羨ましいかぎりです。
返信削除ボブ・ディランのコンサートは20数年前の大阪城ホールでの一回きり。トム・ペティ&ハートブレーカーズがバックをしていた時です。
もうボブ・ディランの来日はないでしょうねぇ。残念。