ロング・グッドバイ レイモンド・チャンドラー 村上 春樹 早川書房 2007-03-08 売り上げランキング : 38572 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
村上春樹がレイモンド・チャンドラーの代表作を翻訳しているのに惹かれて購入したもの。
奥付をみると、「2007年3月10日 初版発行」となっている。
そういえば、もう文庫化されてたはずやし、長く放置してたわけ。
村上訳の本書が出るまで、同じ早川書房より発刊されていた文庫本のタイトルは「長いお別れ」でしたね、個人的にはおよそ30年ぶりの再読となりますか。
訳者あとがきで語られている、チャンドラー作品の文学性ってのはようわかりませぬが、同書が凡百のミステリーとは一線を画すものであろうこと、当時よりそんな認識はあったはず。
以前の清水俊二訳の「長いお別れ」は現在手元にはなく、村上春樹による新訳との比較は叶わぬこと。
あとがきによれば、「長いお別れ」では、原書の細部がかなり端折られていたとありますから、村上訳の本書は完訳版となるよう。
今回再読してみますと、やはり面白い。
かくも味わい深い読み物であったかと、あらためて感動する次第。
当方も齢を重ねておりますからね、若い頃よりは綴られている人間の機微をより精緻に読み取れるくらいにはなり得たってことでしょうか。
同訳者が続いて訳出しているフィリップ・マーロウものも読みたくなってきましたね。
ハメットやロス・マクドナルドなんかも再読してみようかしら。
村上春樹はリュウ・アーチャーものも贔屓にされてるみたいですから、ロス・マクドナルドの代表作なんかにも手を出してもらえんかなあ。
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